経営学⑥:経営者ってそもそもなにをどうやって会社を作ったの?

経営学のお話、第6弾です。
今回は経営のフローというお話。

前回まで、経営とは戦略で、戦略とは資源の分配だ、とお話ししました。
今回は、経営がどのようにスタートし、どう回っていくのかをお話しします。
起業から成熟期までのフローです。

このテーマは、ビジネススクールでは、「アントレプレナーシップ」(起業論)ではなく、「アカウンティング」(管理会計学)で学びます。

起業論が起業の方法について学ぶのに対し、会計学はどんな企業に対しても必要な知識を学びます。

つまり、経営者の必修科目の初歩だということです。

最後までお付き合いくださいね。

経営の発端は、経営者の夢やロマンです。
こんなことをしたい、こんなものを作りたい、みんなをこんな気持にさせたい。
お金持ちになりたい、有名になりたい、尊敬されたいという気持ちもあっていいと思います。
これが、経営者の夢やロマンです。

まだ経営者になっていない経営者のあなたは、まず何をすべきでしょうか?

夢やロマンを、ただ語り続けても、実現しません。

経営を始めるために、まずは、夢やロマンを、事業計画に変えます。
それから、その事業計画をお金に変えます。
そのお金を資産に変えます。
その資産を、売上に変えます。
売上を利益に変えます。
利益をお金に変えます。
そのお金を使ってさらに資産を増やします。

そうやって組織の規模を大きくし、夢やロマンを実現するのが経営です。

事業計画は親や友人、銀行や投資家を納得させるものでなければ、お金に変えることができません。

資産とは店舗や設備や備品や商品のことです。
お金は、戦略がなければ、どのような、資産に変えたらいいのかわかりません。

資産を使って売上を上げるのは、まさに「作戦」にもとづいた戦術がものを言います。

売上を利益に変え、利益をお金に変えるためには、アカウンティングの知識が欠かせません。

これが経営のフローです。

社内外の社長さんとお話する機会があったら、こんなネタを披露すると面白いと思います。
経営者は基本的に孤独です。
一般の社員にはない苦労を独りで抱えていたりします。

そんなとき、このような話をすると、すごく共感してもらえるかもしれませんよ!

経営学⑤:いまさら聞けない経営戦略ってナニ?という話

経営者の夢やロマンを実現するための手段が経営です。
経営とは戦略で、戦略とは資源の分配です。

いや、違う!とか、言わないでくださいね(笑)。
一応、ハーバードやスタンフォードやMITなどのビジネススクールで学ぶ一般論ですので・・・。

またまた質問です。

あなたは、戦略と戦術と戦技について、それぞれの違いが答えられますか?

なんとなく、同じような意味だと思っていたとしたら、最後までお付き合い下さいね(笑)。

戦略とは、繰り返しますが、資源の分配です。

兵士の数や移動するための燃料、兵糧の量などは限られていますよね?
それをいかに効率よく分配・配置し、戦に勝つかを考えるのが戦略です。

戦略には、それにもとづいた「作戦」が重要です。
どこを攻めるか、そのためにどんな舞台を配置するか、です。
「作戦」を可能にするために、「兵站(へいたん)部隊」(資源分配の事務方部隊)が活躍します。

戦術は「作戦」を実行する各部隊の仕事です。
戦略にもとづいて配置された各部隊は、日々訓練して鍛えた戦術の実行力を試されます。
「作戦」を成功させるために、各部隊が戦術を駆使して戦うのです。

戦技は、兵士ひとりひとりの力量です。
日々の訓練で、兵士ひとりひとりの力量が上がることで、戦術が磨き上げられ、作戦成功率が上がります。

経営に話を戻しましょう。

経営戦略は経営者が作ります。
戦略にもとづいて「作戦」が練られます。

「作戦」は各セクションの部長や課長が熟練の戦術を駆使して実行します。

ビジネスの最前線では、係長や主任や平社員が、戦技を用いて戦います。

制作の現場では、命がけでいいものを作ろうとします。
営業の前線では粘り強く販売しますし、調達の現場では頑張って値引き交渉を行います。

こうやって、組織を構成する全ての人員が「作戦」を実行することで、経営者の夢やロマンを実現します。

あなたが経営者だったら。
または、これから起業し、経営者になろうとしているのなら。
または、社内外の偉い人とお話する機会があったなら…。

戦略って、ようは資源の配分ですよね?
こんな切り口で話してみてください。

おや?こいつデキるやつだな?と思ってもらえるかも?

経営学④:そもそも経営とはなにか?

「経営」そのもの。
大きく出ましたね。

みなさんに質問です。
「経営」とはなんでしょうか?

生きざま?
商売?

いろんな解釈があると思います。

ここでは、ハーバードなどのビジネススクールで教えられる一般論をご紹介します。

経営とは、「戦略」です。

経営とは、昨日と同じことをし続けることではありません。
夢だけを語って何もしないということでもありません。
逆に、何も考えずに、毎日ただただ忙しい日々を送ることではありません。

経営者には、「夢やロマン」があるはずです。
青臭い表現ですが、夢やロマンです。

それが全ての出発点です。

もしそれがない経営者がいれば、商売をたたむべきでしょう。

経営とは、夢やロマンを実現するために、戦略を立てることです。

それでは、また質問です。

「戦略」とは、なんでしょう?

結論から言います。
戦略とは、「資源の分配」です。

え?
資源の分配?
なにそれ?

たいていの、入学したてのビジネススクールの学生はそう思います。
わたしもそうでした(笑)。

でも、説明されると、納得がいくと思います。

昔から「経営資源」と言えば、ヒト・モノ・カネ・情報でした。
これに時間を加えて5つの経営資源と言ったりします。

これが答えです。

戦略とは、ヒト・モノ・カネ・情報・時間の5つの資源をいかに効率よく分配するか。
これに尽きます。

もし、あなたが経営者で、今まで経験と勘だけで資源分配をしていたとします。
是非、明日からと言わず今日から、今から、科学的なビジネスの手法として、経営資源の分配を意識してみてください。
今まで足りなかったこと、過剰だったことが手に取るようにわかってくるでしょう。

もし、あなたがこれから起業しようとしているとします。
限られた人的資源、物質的資源、キャッシュ、乏しい情報、足りない時間で戦うことになるでしょう。
できるだけ効率よく資源分配をしないと、生き残れないと思っていることでしょう。
つまり、「戦略が必要」な状況です。

経営とは戦略で、戦略とは資源の分配です。
限られた資源を効率よく分配し、経営者の夢やロマンを達成するのが戦略です。

このような話を、あなたの会社や取引先の社長とお話すると、会話が盛り上がると思いますよ!

経営学③:会計センスを5分で身につけよう!

経営学のお話、第3弾は会計についてです。

経営の要素は全てひとつのモノサシで計ります。
そのモノサシの目盛りは「金額」で刻まれています。

その金額を戦略に活かすことを、「アカウンティング」と言います。

アカウンティングを日本語に訳すと「会計」です。
でも、日本で「会計」と言うと、ほとんどの人が「経理」だと思います。

「経理」と「会計」は全くの別物です。

「経理」は会計で使う数字を、あるルールに基づいて、集める行為のことを言います。
言ってしまえば、「仕事」ではなく、「作業」です。
その作業のゴールは、税務署へ提出する財務諸表の作成です。

「会計」はまったく性格が違うものです。
会計では、経理が拾った数字を、分析や戦略立案に力強く使います。
役所に提出するために行う「作業」ではなく、利益を上げるための「仕事」です。
経理と分けて考えるため、「管理会計」と表現したりもします。

アメリカでは、税務署へ報告するための部門と、会計をする部門は、別になっています。
でも、日本では、分けているところは少ないですよね。

日本の会計技術が世界に遅れているのはこういうところに理由があります。

ハーバードやスタンフォードなどのビジネススクール(経営大学院)では、入学初日からアカウンティングの授業が始まります。
簿記や経理ではありません。
アカウンティングは全ての経営学の基礎だから、真っ先に教えるのです。

アカウンティングを意識して経営状態を分析すると、経理数字だけでは見えなかった部分が明確化されます。

財務報告用の経理数字では、固定費と変動費という概念がありません。
営業利益を上げようと思っても、損益分岐点すらわかりません。

なぜなら、財務報告は、税金をごまかさないようにする、という目的でルールが作られているからです。

アカウンティングでは、同じ経理数字を使っても、目的は違います。
アカウンティングの目的は、力強く利益を増やすことです。

アカウンティングを意識することで、自社の利益の構造の本質がわかるようになります。
このような視点が持てると、上司や社長と話をするとき、「お?こいつはひと味違うな?」と思ってもらえるかもしれませんよ!

経営学②:なぜ経営のモノサシは金額だけなのか?

経営学のお話、第2弾は、経営のモノサシというテーマです。

経営はひとつのモノサシで計ります。
そのモノサシは金額です。

1円玉は誰が持っても1円玉です。
1万円札は誰が持っても1万円札です。

モノサシが決まっていれば、誰にでも大きさ計ることができます。
誰にでも計ることができるから、全ての経営要素は金額で計ります。

経営者の中には、勘違いしている人が結構います。
うちの会社のモノサシは、CS(顧客満足度)だ、とか、ES(従業員満足度)だ、とかです。

どうかしています。
たくさんの違う種類の目盛りがあるモノサシで仕事をすると、わけがわからなくなります(笑)。
だから、日本ではメートル法で統一され、計量法という法律で「尺」とか「貫」の使用を禁じています。
もしCSやESを用いるのなら、それもしっかりと金額で計るべきです。

経営の基本数字は3つあります。
売上とコストとプロフィットです。

コストは経費のことです。
プロフィットは利益のことです。

それじゃ、経営の3つの数字は
売上と経費と利益、と素直に言えよ!

・・・そう言われちゃいそうです。

でも、意識的に横文字、カタカナで話します。

なまじっか、日本語で経費とか利益というと、面倒なことが起こるんです。

経費って色々あります。
当期の減価償却額も含めて経費って言っていますか?
とか、言い始める人がいます。

利益も同じで、売上総利益のことなのか、営業利益のことなのか、経常利益のことなのか?と言い始める人がいます。

面倒なので、売上!コスト!プロフィット!と表現して、そこら辺をうやむやにします(笑)。
面倒だから(笑)。

売上を分解すると、コストとプロフィットになります。
コスト+プロフィット=売上、です。
売上-コスト=プロフィットです。

簡単な事ですが、利益を上げようとするとき、やることは2つしかありません。

売上を大きくするか。
コストを小さくするか。

この2つだけです。

営業や経理担当者じゃなくても、この理屈を理解しておくことをお勧めします。
あなたの会社も例外ではなく、金額というモノサシで全てを測っているからです。

この理屈を理解した上で仕事をすると、思わぬ高評価につながるかもしれませんよ!

経営学①:ビジネスに経営学を活用する意味とは?

あなたの仕事に経営学を活用しよう!という10回シリーズです。

経営学もマーケティングも科学的手法です。
科学とは、その理屈や手法を会得していれば、同じ答えが出るということです。

1+1は2、ですが、人によって1.5とか3にはなりませんよね?
それは科学だからです。

科学的手法とは逆に、非科学的手法というのもあります。
1+1が人によって変わるという考え方です。

お告げ、とか、おみくじ、とか、タロットカードとか、カメの甲羅なんかを使うことが多いです。
これらは科学的手法じゃなく、占い、とか、オカルト、とか呼ばれます。
人によって違う答えが出ます。

非科学的手法は、ヤル気を出すとか、背中をポンと押してもらうには有効な手段です。
一方で、それらを鵜呑みにして、信じて行動すると、成功確率は低くなります。

非科学的手法だけを根拠に経営するのは危険です。

経営を科学的に研究したものが経営学です。
経営学は主にビジネススクール(経営大学院)で取り扱われます。

ビジネススクールでは、アカウンティング(会計学)を皮切りに、様々なことを学びます。
経営戦略論、マーケティング論、組織人事論、倫理学、心理学、ファイナンス、地政学、起業論・・・。

挙げていくときりがない科目が存在します。

これらは科学的に研究され、論文で発表され、ケーススタディで学生に教えられます。
学生は文字通り命がけで学び、MBA(経営学修士)となって、世界中の企業の幹部になったり、自分で商売を始めたりします。

経営学は200年前から科学的に研究されています。
そこから学ばずに、経験や勘だけでビジネスの世界で勝負するのは、無謀です(笑)。
運が良ければ成功しますが、たいていは失敗します。

経営学というと、ちょっと敷居が高いイメージです。
でも、ちょっとしたコツですぐに体得できます。
科学的な手法を使えるようになれば、どんな業種のどんな仕事でも、今までにない成果を出すことができます。

これから10回に分けて経営学の基本をお伝えしようと思っています。
楽しみにしててくださいね!

P.S. 最近、初めて4D映画館というところに寄りました。

新宿の4D映画館に行きましたが、結構面白いところで、映画館の経営やマーケティングについて思いを馳せました。映画館の経営もなかなか大変ですね。